川とノリオ 指導案 6年生

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川とノリオ 指導案 6年生

個人的に思い入れのある文学的文章です。

 

私が小学生のころから教科書に載っていたというのもありますが、

 

なにより、

 

教育実習の時に「川とノリオ」の単元を丸ごと任せられた

 

と、いうのが私のとって強烈な印象で残っています。

 

プレッシャーに押しつぶされそうになりましたが、

 

何とか「終える」ことができました。

 

 

 

さて、その「川とノリオ」ですが、

 

小学生にはなかなか

 

 

ハードボイルドな文章

 

 

なのではないでしょうか?

 

「川とノリオ」は物語文の文体よりも散文詩に近いような気がします。

 

そのため、戦争に関わる事柄が、

 

暗示的または間接的に描かれています。

 

また、登場人物の会話文や直接的な心情描写がほとんどなく、

 

比喩や擬人法、情景描写などで心情が表されているため、

 

今までの物語のようには読解できないのです。

 

 

 

 

ここに、この作品の特徴であり難しさががあると思っています。

 

 

 

 

なので、指導するときはいつも、文章を表面的に理解させるのではなく

 

言葉の持つ意味を大切にしながら、

 

詩的な表現の背後に潜んでいる事実に気付かせたいと思っています。

 

 

 

 

そのことによって、優れた叙述を味わわせていけると思うし、

 

文章の本当の意味を理解させていけると考えています。

 

 

 

 

 

 

また、6年生という発達段階も考慮して

 

「川とノリオ」を通して

 

自ら読む技術を身につけさせる

 

 

「自力読み」

 

 

につなげたいと考えています。

 

1単位時間で、身につけさせたい技術を絞って指導し、

 

児童自らが優れた描写に着目し、味わえるような指導をしているつもりです。

 

 

 

 

研究授業では大体

 

「お盆の夜」の場面から

 

「また秋」までの場面を取り上げ

 

 

「母ちゃんが死んだ」こと

 

「じいちゃんが苦しさにも似た哀しみを抱いている」こと

 

「父ちゃんが死んだこと」

 

 

を読み取らせようとする授業が多くないですか?

 

 

 

私はそれではもったいないと思っています。

 

何がもったいないかというと

 

「お盆の夜」から「また秋」までの比喩や暗示的表現は

 

子どもが自力で読み取れる内容だと思っています。

 

 

 

あの場面を

 

教師の指導(誘導?)で読解させるのがもったいないと感じるのです。

 

もちろん丁寧な指導のもと、

 

 

「新しいぼんぢょうちん」

 

「へいけがにのようにぎゅっとゆがむ」

 

「ノリオはじいちゃんの子になった」

 

「父ちゃんは小さな箱だった」

 

 

 

これらの比喩や暗示的表現が何を表しているのか

 

読み取ることができるようになるのは否定はしません。

 

 

 

でも、この程度の表現なら

 

教師の事前の指導をもとにして

 

自分で読み取ることは可能です。

 

むしろ自力で読んで表現を味わってほしい

 

そう願っています。

 

 

 

そういう「川とノリオ」の指導観のもと指導案を作成してみました。

 

私が指導に重点を置く場面は

 

「早春」の*以降の文章です。

 

あの場面は地味ですが

 

「川とノリオ」の文学的エッセンスがちりばめられている

 

 

「文学の魔法のような場面」

 

 

だと思います。

 

そこで読み方を十分に指導することで

 

子ども達は読解力を身に付けると信じています。

 

 

 

 

もしよろしければ指導案をダウンロードして下さい。

 

 

ダウンロードはこちらから

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